あらすじ | 【風のロンド】野代夏生は太腿に火傷の痕がある。それは夏生が子供の頃、自宅が焼失した時にできた傷であり、夏生の心の傷の象徴でもあった。夏生の母・槙は叔父の野代浩二と悲恋の末に不倫関係に陥り、最期は火災の中で亡くなったからである。夏生は二人の蜜月を目撃していた。自宅がなくなった夏生は父親や弟と共に野代本家で祖父母やいとこ家族と暮らすようになったが、家庭を顧みない父親と、夫を奪った槙の代わりに夏生へ憎悪を向ける叔母の麻美に心をすり減らしてく。一方で、麻美の次男である英明と優しさに触れるたびに彼に惹かれるようになり、やがて物置部屋で密会を重ねていく。二人の密会を知った麻美は激怒し、強引に二人の仲を引き裂いた。ショックを受けた夏生は弟と共に野代本家を飛び出し、社会人になっても本家に戻らなかったが、祖父の死をきっかけに英明と再会したことで封じ込めていた当時の想いがよみがえってしまう。本作は連続テレビドラマとしてフジテレビ系列で、1995年4月3日から7月10日まで平日の日中帯に放送された。俗に言う「昼ドラ」であり、最高視聴率は10.4%となっている。脚本は「昼ドラ」のいわゆる「泥沼スタイル」を作ったと言われる「中島丈博」、主演を務めた森口瑤子は数々のドラマや映画に出演し、現在も母親役等、多くの出演作がある。原作漫画のタイトルは「風の輪舞(ロンド)」。「津雲むつみ」による少女漫画であり、集英社刊行「YOU」で連載されていた。 |