月光仮面
Wikipedia

月光仮面

月光仮面(げっこうかめん)は、KRテレビ(現・TBSテレビ)と宣弘社が制作し、『タケダアワー』第1作として1958年(昭和33年)2月24日から1959年(昭和34年)7月5日まで放送されたテレビ冒険活劇番組、またその覆面主人公ヒーローの名。川内康範原作。 == 概要 == 日本のヒーロー番組の元祖でもある。時代劇と探偵活劇の要素を組み合わせた作風は、その後のヒーロー番組に多大な影響を与えている。 漫画化された後に実写映画化されている。その後、1972年にテレビアニメ化、1981年に実写映画化、1999年にはキャラクターを転用したテレビギャグアニメ化もされた。 長年にわたって「日本初のフィルム収録によるテレビ映画」と言われていたが、本作以前の1957年に放送を開始していた『ぽんぽこ物語』のフィルムが2019年に発見され、現在はそちらが日本初とされている[https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3551371.html 国産TVドラマ第1号の原盤、61年ぶりに倉庫から発見 TBS NEWS]。 === 企画経緯 === 『月光仮面』前年の1957年(昭和32年)の11月からKRテレビ(KRT)は、宣弘社を番組代理店に、10分間の帯番組形式の「国産初のテレビ番組」として、コメディー時代劇『ぽんぽこ物語』(東京テレビ映画制作、宮崎博史原作・川内康範脚本)を放送していた。しかし、この番組は翌年2月での打ち切りが決まり、武田薬品工業がスポンサーを降板しそうになった。このため武田薬品と縁の深い広告代理店宣弘社としては番組枠を押さえ続けるため、その後釜としてのテレビ番組制作を急遽企画しなければならなくなった。 しかし、KRT側から提示された予算は10万円で、宣弘社社長の小林利雄は相場を知らずに引き受けたが、この当時のテレビ業界では「30分枠のテレビ番組で80万から100万円の制作費が必要」といわれており、小林は旧知である東映のマキノ光雄専務に相談したが、「とても無理」として相手にしてもらえなかった。そこで小林は、自社制作によってこの予算不足を補い、広告代理店としての面目を保つべく、この『月光仮面』の製作のためにテレビ・ラジオ広告制作会社であった「宣弘社プロダクション」にテレビ番組制作部門を設立した。 小林は「スーパーマンみたいなヒーローにしよう!」といったという。川内もまた、備蓄の少ない当時の日本が貴重なドルを費やしてアメリカのテレビドラマを輸入することは国益に反すると憂慮しており、これに応えて同年の暮れには映画製作者の西村俊一を小林に引き合わせ、新しい番組企画に取り組むこととした。 翌年の年頭から企画に参加した西村は、「『鞍馬天狗』のような番組はどうか」と川内に提案、予算不足から時代劇は無理と判断し、これを現代劇とする方向が決まった。そこで、川内はこの西村の案を基に、人々の危機に颯爽と現れる『おどる仮面』との番組原案を執筆した。 この題名を物足りなく感じた西村は、「人々の苦難を救済する=菩薩」をイメージしたネーミングとして、「日光菩薩の名を借りた『日光仮面』」を考案、さらに進めて「月光菩薩の名を借りた『月光仮面』」へと発展し、これが決定案となった。初期には『月光王者』などの案もあったが、語呂や言葉の意味などから『月光仮面』となった。 放送日は2月24日からと決定していたものの、年頭の段階では何も決定しておらず、西村は慌ただしくスタッフやキャストの人選を行わなくてはならなかった。そこで西村は以前在籍した「綜芸プロダクション」で伊藤大輔に師事し、助監督や編集を務めてきた船床定男を26歳の若さで監督に抜擢。続いて東映東京撮影所の大部屋俳優だった大瀬康一を、オーディションによって抜擢した。大瀬の抜擢の最大の理由は、小林によると「声がいい」からという理由だった。また「子供に好かれそうな顔であったから」ともしている。大部屋俳優を主演に添えたのは出演料を安く抑えるためでもあった。 撮影スタッフも予算不足を考慮し、西村の映画会社時代の人脈から、「テレビ映画」制作の意欲に燃える無名の若者たちが集められた。その他のスタッフも社内で持ち回りとなり、フィルム編集は西村が行なった。月光仮面や悪人の仮面・覆面姿は美術スタッフの小林晋によるもので、いつでも代役を起用できるようにとの苦肉の策でもあった。実際に、どくろ仮面を宣弘社の社員が演じたこともある。 こうしてスタッフ陣が整い、撮影に入ったのは放送3週間前を切った、1月31日のことだった。プロデューサーも監督も主演も、すべて初の経験者という陣容であり、また「宣弘社プロ」自体が初の番組制作だった。極端な予算と人員不足、手作りの番組制作は、今日では考えられないような様々な逸話を残している。 制作費については、KRTから2万円、武田薬品から3万円の援助を受け15万円とし、その後30分枠になった際に70万円に引き上げられた。 === 製作エピソード === 月光仮面の吹き替えを演じた野木小四郎は、たまたまロケを見物していて「下手だなあ」とつぶやいたところを船床監督に聞かれたのがきっかけで、演技に関しては全くの素人ながら、翌日から月光仮面の衣装をつけスタントをおこなうようになった。野木はのちにプロデューサーに転身した。 撮影スタジオも低予算で確保できないため、小林の自宅をスタジオ代わりにし、応接間が「祝探偵事務所」、車庫がどくろ仮面のアジトなどに使われ、撮影中は小林夫人らは邪魔にならないよう旅館に泊まっていた。後に宣弘社の三代目社長となる小林の長男・小林隆吉は、急遽撮影することになったシーンに新聞配達員役で出演している。 それ以外は白金の小林邸近辺で、オールロケで撮影された。東京タワーが映りこんでいることも多く、第1部では建設途中であったが、第4部では完成している。大瀬の証言によれば警視庁の屋上で撮影を行ったこともあるという。 予算の都合で機材もろくに揃わなかったため、当初はフィルモというゼンマイ式の小型16mmカメラが使われた。フィルモはフィルム1巻で28秒しか撮影できないものだったが、これがかえってテンポの速いカット割りを生み、ドラマ展開にスピーディな印象を与える効果を挙げた。30分番組になってからも制作費は約70万円と低予算は変わらず、移動撮影用のレールが用意できなかった。カメラはズーム可能な16mmが導入されたため、移動撮影に代えてズーム撮影を多用している。一方で、当時は35mmフィルムが主流であったためスタッフはコマの小さい16mmを扱い慣れておらず、ピストルの発射音が合わないなどのこともあった。
出典
Wikipedia
更新日
2021/7/26 23:22:54(UTC)

月光仮面

作家
主な出演
原作原作
原作者プロデューサ
主題歌
放送局東映
制作会社放送日不明
放送回放送時間
演出/監督
音楽
美術・デザイン
考証・指導
その他スタッフ
ロケ管理番号F02-00827-00
かなゲッコウカメンローマ字
分類台本メディア
ジャンル台本バージョン
収蔵先※閲覧などは別途お問い合わせください。デジタルコレクション
閲覧注記備考
タグ
  • ※[ ]内の情報は当団体の独自調査による参考情報であり、書誌原本に記載のあるものではありません。
  • ※映画、演劇に関しては、放送日の欄の記載は「公開日」「公演日」になっております。
  • ※ローマ字表記は「かな」から機械変換で表示しているため、不正確な場合があります。
{ "id": "55592", "kanri": "F02-00827-00", "ikansaki": "※閲覧などは別途お問い合わせください。", "class": "台本", "media": [ "映画" ], "genre": [ "映画" ], "title": "月光仮面", "kana": "ゲッコウカメン", "onair_year": 0, "onair_date": "(?)", "seisaku_kyoku": "東映", "kyakuhon": "川内康範", "gensaku_wrote": "川内康範", "cast": "大村文武,佐々木孝丸,宇佐美淳也,峰愽子,柳谷寛,小宮光江,長谷部健,須藤健,原国雄,藤井珠美,沢彰謙,原泉子,若木ヤエ子,松本克平,田川恒於,江島讓,清見淳,河童六十四,小島謙太郎,大筆兵部,南川直,森弦太郎,轟謙二,牧野狂介,澤田実,北崎有二,瀧沢暲和,萩京子,高田博,大京良,山本緑", "producer": "(企画)園田実彦", "enshutsu": "小林恒夫", "img": "F02-00827-00.jpg", "ndl_dc_flg": 0, "os_flg": 1, "title_str": "月光仮面", "_version_": 1860709992514977800 }
{ "id": "55592", "kanri": "F02-00827-00", "ikansaki": "※閲覧などは別途お問い合わせください。", "class": "台本", "media": [ "映画" ], "genre": [ "映画" ], "title": "月光仮面", "kana": "ゲッコウカメン", "onair_year": 0, "onair_date": "(?)", "seisaku_kyoku": "東映", "kyakuhon": "川内康範", "gensaku_wrote": "川内康範", "cast": "大村文武,佐々木孝丸,宇佐美淳也,峰愽子,柳谷寛,小宮光江,長谷部健,須藤健,原国雄,藤井珠美,沢彰謙,原泉子,若木ヤエ子,松本克平,田川恒於,江島讓,清見淳,河童六十四,小島謙太郎,大筆兵部,南川直,森弦太郎,轟謙二,牧野狂介,澤田実,北崎有二,瀧沢暲和,萩京子,高田博,大京良,山本緑", "producer": "(企画)園田実彦", "enshutsu": "小林恒夫", "img": "F02-00827-00.jpg", "ndl_dc_flg": 0, "os_flg": 1, "title_str": "月光仮面", "_version_": 1860709992514977800 }