あらすじ | 『一休さん』 後小松天皇の皇子である千菊丸は母と別れて安国寺の小僧、一休として修行の日々を送っている。一休は、正義感が強く、身の回りで起こる様々な問題や事件を持ち前の知恵ととんちで痛快に解決していく。 問題にぶつかった一休がそれを解決するためにとんちをひねり出す際には、胡坐をかいて両手の人差し指を舐め、その指で側頭部に円を書いてから座禅のポーズで瞑想を始める。その際には、木魚が「ぽくぽく」鳴り出し、いいアイデアが浮かぶとお鈴がチーンとなるのがおきまりのスタイルであった。本来ならば南北朝の天下を巡った裏事情もある中、お目付役の寺社奉行である蜷川新右衞門や寺の裏に住む少女、さよや寺の坊主達と、世間の権力争いから離れた市井で、様々な問題をコミカルに解決していく。どんな問題に当たっても「慌てない、慌てない、一休み、一休み」という一休の決まり文句も、毎回必ず登場し、多くのファミリー層に評判となった。常に明るい性格の一休だが、時には実母である「伊予の局」を思い出しては涙ぐむこともあり、どんなにとんちに長けていても、子供らしい一面をも見せることもあった。1975年から1982年まで、全296話にも渡って放送されたこの作品の最終話では、一休が安国寺の和尚や坊主たちとの別れを惜しみながらも立派な僧になることを目指し旅に出る、といった内容になっている。このアニメは日本の禅僧・一休宗純の子供時代の逸話などを題材と大きな人気を博した。 |